対話に『構造』を創り出す

構造的に対話することは、ビジネスコーチングの要です。

相手に何が起きているのかを、五感をフルに働かせてキャリブレーションする。そして、適切なフレームをベースに対話をリードします。

クライアントが話す内容は、とっ散らかって当たり前。。。なので、フレームワークが重要になるんです。

今、相手が話してるのは何の話か・・・話している内容、つまりコンテンツを個々のフレームに入れながら進めます。

これって、部下育成においても重要なんですよね。

話している内容が堂々巡りで、時間だけは過ぎていくのに今後の方向性がまったく見えない・・・なんてことはなくなります。

トレーニングでお会いするみなさまには(テーマにもよりますが…)、実際にフレームワークを体感いただくことで、そのメリットをご理解いただいています。

“目標” その先にあるもの

今月、あるいは今期、今年度…ビジネスパーソンは『目標』を掲げて、仕事に取り組んでいると思います。例えば、営業職では、「成約○件」「売上○○○万円」「粗利益○%」といったように定量的にセットしますよね。

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目標を達成することは、とても大事なことなのですが、忘れてはならないのが、『何のための目標か』ということです。言い換えると『仕事の意義』そのものでしょうか。

目標を達成し続けた時に私たちが手に入れるものは何なのか。自分自身やチームは?お客様はどうなっている?家族にとっては?など…明確にイメージ出来れば出来るほど、推進力が増しますよね。

私も時々立ち止まって、考えています。

ポジティブ・ワードの効果

人は、日頃から使っている言葉の影響をかなり受けていますよね。ネガティブな言葉をよく使う人は、振る舞いもどこかネガティブ…。あるいは、ここぞというときにアクションにつながらない。

私が勝手に決めつけている三大ネガティブワードは “苦手” “できない” そして、“むずかしい”

私は、いつの頃からか『苦手』という言葉を使わない、とこのままだと文章表現が否定形ですから「ポジティブな表現を使う」と自分にコミットしてきました。“決める”となんとかなるもんですね。今まで「~が苦手で…」と表現していたことを、どのように表現しようかと考え出すわけです。

「もっと良くなれる…」「まだまだ伸びしろがある…」などなど。ちょっとした表現の違いですけど、表現を変えるだけで、なんというか“取り組む意欲”のようなものが出てくるのが不思議です。

ですので、個人でも組織の目標設定や標語なども、できるだけ肯定的な表現にしたいものですね。

「~をしない」「~を止める」などの表現は、意識レベルではわかっていても、無意識はネガティブな方向に向かっていくような気がします。

“伝える”と“伝わる”

「・・・ということで、よろしく頼むぞっ!」「はいっ!」

数日後…「この間の件、どうなった?」「な…なんの件でしたっけ?」

ここまではいかなくても、伝えたつもりが伝わっていない・・・あるいは伝わったようだけど、解釈違い過ぎでしょ!といった体験をお持ちのリーダーの方も少なくないのではないでしょうか。

“伝える”は、こちら側の振る舞い、“伝わる”とは、相手側の状態ですから似ているようでまったく違いますよね。

伝わるために工夫できることはいくつかあると思います。

■何度も伝え続けること

そもそも前提として、一度伝えただけで完全に伝わると思わない方がいいでしょうね。内容にもよりますが、大切なことは何度も何度も伝え続ける。ある企業の社長さんは、大切にしている思い(企業理念)を毎朝地道に伝え続けて、伝わったなぁと感じるのに10年かかったとおっしゃっています。

■伝えた内容を相手に要約させる

そうは言っても、忙しい日常のビジネスでは時間も限られています。部下や後輩に伝えたときにひと言「今の話をまとめてみて」あるいは、「どんなふうに受け止めた?」などのように相手の解釈を確認するのはかなり有効ですね。そして、ギャップがあればその場で修正します。

いずれにしろ「ちゃんと聞いとけよ~っ!」などと、他責なスタンスだけは取りたくないものです。

アドバイスするときは

以前、アドバイスに関して少しだけ触れました。今日はもう少し深堀してみたいと思います。

アドバイスって、いいですよね。たとえば職場で、部下がHowに悩んでいるときに上司がアドバイスすることで、部下の選択肢が広がり、ともに難局を乗り越えていく…とても素敵なことだと思います。

ただ、アドバイスするときに少しだけ注意することがあります。アドバイスとは、言ってみれば「(あなただったらできる)あなたの意見」です。

部下が上司からアドバイスをされたとしましょうか。このとき部下の内面では何が起きているんでしょうか。「はい、わかりました!」と言って、忠実にアドバイス通りに行動する。

ただ、自分の思考回路をほとんど動かさないリスクがあるんですね。この関係性が何度か続くと『上司がアドバイスをしてくれる』構造に慣れきってしまうんです。

さらに、アドバイスを受け入れた後、やってみてうまくいくケース、あるいはうまくいかないケースがありますよね。

うまくいったときは「この上司の言うことを聞いておけば失敗しないんだ」という依存的な安心感を手にすることが多い。

一方、うまくいかなかったときはどうでしょうか。「なんだよ、言うとおりにやったのにうまくいかないじゃん!」となる場合も…。これだと、まったくの“他責”ですよね(笑)。

ということで、アドバイスの中身そのものをサンドイッチにして伝えてみましょう。どっても簡単です。

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1.宣言する 『アドバイスするよ』『オレの意見を言うよ』

  ↓↓↓↓↓

2.アドバイスする 『(アドバイスの中身そのもの)』

  ↓↓↓↓↓

3.ボールを相手に渡す 『活かせるところある?』『君がやるとしたらどうする?』など

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よかったら試してみてくださいね。

 

相手の可能性を本人以上に強く信じる

前回は、「介入」することについてお伝えしました。今日はそれにも関連のある話をしてみたいと思います。

さて、みなさんが部下やクライアントにコーチング的な関わりをするときに、相手の前進や成長を、本人以上に強く信じることができるでしょうか。

『人には無限の可能性がある。』

本物のコーチは、部下やクライアント本人よりもはるかに強く(!)、相手の可能性を信じ続けます。その不動の信念(覚悟と言ってもいいでしょうね)があれば、強めの介入も可能になり、結果として相手を“健全に”エッジに立たせることができるので、アイデアやアクションを引き出すことにつながっていくんですね。

ですので…

「何か助言を与えなければ…」

とか、

「彼(彼女)の問題を解決してあげなければ…」

といった考え方から、解放されて自由になる必要があります。

これができないと、自分自身の体験からくる“あなたのアイデア”を安易にアドバイスしてしまいます(アドバイスがよくないと言っているわけではないですからね)。結果として、クライアントや部下の意識は一向にシフトしないんですね。

がんばれっ、ライン課長!

これだけ変化の激しい時代です。予想しきれなかったことも頻繁に起きるでしょうし、ひとりひとりの社員の価値観だって多様化して当たり前ですよね。

そんな中、成果を出し続けるべく頑張っているライン課長の方は、特に大変だと思います。

最近の傾向として、年上の部下への対応、モチベーションがないわけじゃないんだけど、小さくまとまっているように見える中堅社員、(上司から見ると)考えていることがよくわからない若手社員(単に上司が、価値観を受け入れていないだけのケースも多いんですけど…)、などで悩んでいる方が多いように感じています。

でも、そういうマネージャーさんとセッションをすると、みなさんうまくいくためのリソースはすでに持っているんですよね。気づいていないか、あるいは可能性に自らフタをしているだけなんです。

もともと能力がある方ばかりなので、コーチが強めの介入を続けると、どんどん気づきを得て、後半は自分自身で意識がシフトしていくような展開もよくあります。

彼、彼女らが、セッションの会場を出るときの変化…表情や姿勢、声の力強さなどが確認できると、こちらもエネルギーをもらいますし“コーチとして貢献できたんだな…”と豊かな気分にもなります。